マウスピースについて  とくにスポーツマウスガードについて

最近 よく関心をもたれているのがマウスピースではないかと思います。
患者さまからのご質問にもよくでてきます。
当院でやらせていただいているマウスピースにも種類が結構あります。

それを挙げてみますと
スポーツをするときにつかうもの、歯ぎしり防止で夜間に装着するもの、睡眠時無呼吸症に対して使うもの、矯正治療に使うもの、
3DSとよばれる歯周病治療につかわれるもの、顎関節治療につかわれるもの、矯正治療につかわれるもの、マウスピースと形は
ほぼ一緒ですが用途と目的が違うステントと呼ばれているもの、などなど・・・いっぱいでてきます。また、それぞれも細かくいろいろと細分ができ2重構造になっているものや色までこだわると単色から複雑な組み合わせになっているものなどたくさんあります。

今回はスポーツマウスガードとよばれているものについて少し書かせていただきます。

今年の夏の高校野球で秋田県のチームのピッチャーがマウスガードを口にいれておられたのが記憶に新しいですが
もともとアメリカで1980年代に研究がおこなわれました。運動能力の向上という点からはじまったようですが個人の感覚による差が
大きくプラセボ効果が否定できないことなどからエビデンスが出なかったので現在はもっぱらケガ予防の必須アイテムとして使われています。日本では 2006年から高校ラグビーの公式戦ではヘッドギアの他 マウスガードが義務化されました。当院でもちょくちょく高校生のラグビー部の方につくりにきていただいております。上下の顎の歯型をとり上顎に装着するように下あごとのかみ合わせをして製作します。大体暑さが4.0ミリのものを使わせていただいています。色はご希望に沿えますが高校野球では透明か白色と指定されているそうです。
外国に目を向けますとラグビー強国のニュージーランドやオーストラリアでもすでに義務化されておりマウスガードを使用していないと治療のための保険がおりないといったようなけがの対策が徹底されています。最近ではボクシング、ラグビー、アメフトに限らずコンタクトスポーツとよばれるアイスホッケー、バスケットボール、ラクロスなど有用性が徐々にひろまっており義務化するながれになっております。マウスガードには市販品もあり自分でお湯につけてつくり業者さんに送って加工してもらうなどのものなどもあるようですが
ただ単にいれたらいいというものではなく、個人個人の歯型が違うのでそれぞれに合ったものをお使いになっていただけたらと思います。